小売電気事業の基本スキーム
(出所:パスポート)
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 鹿児島県のいちき串木野市などが出資した地域新電力、いちき串木野電力(いちき串木野市)が11月1日から電力販売を開始した。同市にある西薩中核工業団地内の屋根上に設置した太陽光発電設備から調達した再エネ電気(FIT電気)などを、同市内の高圧・低圧受電の需要家に九州電力よりも割安で販売する。

 いちき串木野電力の株主構成は、いちき串木野市51%、パスポート(川崎市)34%、さつま自然エネルギー(いちき串木野市)10%、鹿児島銀行5%、鹿児島信用金庫5%となる。みやまスマートエネルギー(みやま市)と協力協定を結び、同社の主宰するバランシンググループのなかで需給バランスを管理する。

 いちき串木野市やパスポートが出資する、さつま自然エネルギーは、西薩中核工業団地内に立地する工場の屋根上などを借りて、26サイトで合計約4MWの太陽光発電設備を設置し、固定価格買取制度(FIT)を利用して売電している。今回、まず4MWのうち、5サイト・約250kWについて、いちき串木野電力と供給契約を締結した。

 いちき串木野電力の営業開始時での契約電力容量は、約1.2MW。内訳は、高圧受電の公共施設12施設、低圧の公共施設62施設となっている。来年1月から家庭や小規模店舗などの低圧需要家、2月には工場など民間の高圧需要家にも供給先を広げる。契約電力の規模は今年度内に3.6MW、2017年度に12MW、2018年度に14MWを計画している。

 営業開始時における契約容量(kW)に対する太陽光設備(kW)の比率は約21%、需要(kWh)に対するFIT電源供給量(kWh)の比率は約16%を見込んでいる。今後、契約量の増加に伴い、地産地消比率、再エネ(FIT電気)比率の上昇を目指している。また、電源にバイオマス発電を確保することも検討課題という。