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図1 新型スパコンを発表
発表会に登壇したNEC 執行役員常務の福田公彦氏。手に持つのがベクトルエンジン。

 NECは同社のスーパーコンピューター「SXシリーズ」の新製品「SXーAurora TSUBASA」を2017年10月25日に発売した(発表資料)。シミュレーションなどの科学技術計算に加えて、企業でビッグデータを解析する用途へも売り込む。発売後3年間で1000億円を見込む売上高のうち、7割を前者、3割を後者が占める予定という。2018年2月から出荷を始める。

 Linux搭載のx86サーバー機と、独自開発のベクトルプロセッサーを搭載したボード「ベクトルエンジン(VE)」をPCI Expressで接続した構成を取る(図1)。前者はユーザーインタフェースや、アプリケーションソフトのコンパイルなどを担当し、アプリケーション自体は後者で実行する。最近のスパコンに多いアクセラレータにGPUを使う場合は、アプリケーション全体ではなく一部の処理をGPUに依頼するため、ホストとの間の頻繁な通信が発生するのに対し、今回の製品ではそうした難点がないという。

VEはGPUとすみ分ける

 もっともNECは、同社のVEと米NVIDIA社などが手掛けるGPUは、得意な処理の特性が異なるため、競合よりは共存するとした。具体的には、メモリーから大量のデータを読み込む必要がある用途ではVE、計算主体の用途にはGPUが向くという(図2)。

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図2 GPUとはすみ分け
NECのベクトルプロセッサーは、演算性能よりもメモリー性能を重視する、図の左上寄りの用途に向くとした。

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