実証実験の概要
(出所:三菱自動車)
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アウトランダーPHEVと充放電チャージャー
(出所:三菱自動車)
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アウトランダーPHEVと充放電チャージャー
(出所:三菱自動車)
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 三菱自動車工業は10月19日、プラグインハイブリッド車(PHEV)の蓄電池を使い、周波数の調整など電力系統を安定化するサービスを実証すると発表した。

 欧州最大の電動車両向け充電サービス事業会社である蘭NewMotion社、オランダ国営の送電事業者TenneT社と共同で、PHEV「アウトランダーPHEV」の車載蓄電池を活用して実証実験を行う。

 電動車の車載蓄電池を束ねて電力系統向けに充放電することで需給調整に活用する「ビークル・トゥ・グリッド」(V2G:Vehicle to Grid)技術を利用する。

 具体的には、NewMotion社がアムステルダム市の家庭や勤務先に10台の電動車用充放電チャージャーを設置。停車中のアウトランダーPHEVを接続し、不意の電源喪失や系統周波数の調整に備え、予備電力市場向けにサービスを提供する。

 欧州では、2015年に採択された「パリ協定」により温室効果ガスの削減をさらに加速すべく、再生可能エネルギーの導入を積極的に推進している。今後、自然条件に大きく左右される太陽光や風力などの自然変動型の再エネが大量に送電系統に流れ込むことから、系統の安定化が大きな課題となっている。

 さらに、英仏両政府は2040年以降、化石燃料車を販売禁止する方針を掲げている。自動車の電動化の流れが加速するに伴い、充電が電力インフラに与える負荷を軽減する仕組みが求められている。これらの解決策として、車載用蓄電池を電力系統向けに充放電するV2G技術が注目されている。

 三菱自動車は、オランダで累計2万5000台以上のアウトランダーPHEVの販売実績がある。同社は、今回の実証実験を通じて、電動車および車載蓄電池を活用した新たな価値、事業機会の創出を目指す。