韓国・LG化学製のLiイオン蓄電池を併設
(出所:日本グリーン電力開発)
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韓国・LG化学製のLiイオン蓄電池を併設
(出所:日本グリーン電力開発)
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 メガソーラー(大規模太陽光発電所)など再生可能エネルギー事業に取り組む日本グリーン電力開発(東京都千代田区)は、北海道苫小牧市で蓄電池を併設したメガソーラーによる売電事業に乗り出す。10月5日に着工し、2018年8月に運転を開始する予定。

 太陽光パネルの出力38.1MW、系統連系するパワーコンディショナー(PCS)の出力25MW、蓄電池の容量は10MWh、出力20MWとなる。パネルは中国・ジンコソーラー製を設置し、韓国・LG化学製のLiイオン蓄電池を併設する。EPC(設計・調達・施工)サービスは富士電機が担当し、PCSは、太陽光パネル用、双方向型の蓄電池用とも富士電機製を採用する。

 電力会社が実証事業などで設置したケースを除き、系統運用の改善のために連系した定置型蓄電池システムとしては、国内で最大容量という。蓄電池を併設することで初期投資は増えるが、買取価格40円/kWhの案件でもあり、事業性を確保できるという。

 北海道電力は、接続申し込みが40万kWを超えた分の2MW以上の大型太陽光発電設備については、連系の条件として、蓄電池を併設して、急峻な出力変動を緩和することを求めている。具体的には、メガソーラー出力の変動幅を、蓄電池の充放電制御と連係した合成出力で、1分間にPCS定格出力の1%以内に収めるという指標を示している。

 蓄電池を活用し、太陽光の急峻な出力アップ時には一部で充電し、急峻な出力ダウン時には放電することで、変動幅を緩和する。設置した蓄電池容量では1分間に1%以内という指標を達成できない場合、北海道電力は、太陽光の出力を抑制することを求めている。蓄電池容量を小さくすると初期コストは減るが、出力抑制の比率が高まる。

 北海道電力は、設置する蓄電池容量と出力抑制の比率についての目安を示している。PCS定格出力と同じ蓄電池容量(kW)では太陽光発電の出力抑制率は0~1%、80%の蓄電池容量では同1~4%、60%では同11~14%という。今回の苫小牧の案件では、PCS出力の8割となる蓄電池を併設するため、出力抑制は数%で済む計算になる。

 苫小牧の案件は、北海道電力管内の30日等出力制御枠(接続可能量)を超えた後の接続申し込みではないため、全道レベルの需給バランス維持に対応した無制限・無補償の出力抑制は適用されない。ただ、将来的に30日ルールに従って、年間30日以内の出力制御を要請される可能性はある。併設した蓄電池はこうした時間単位の出力抑制対策にも部分的に利用できるが、現段階の運用方針は、秒単位の出力変動対策に特化し、30日ルールによる出力抑制に対応した売電ロスの最小化には活用しない方針という。

 北海道の蓄電池併設型メガソーラーに関しては、スマートソーラー(東京都中央区)も新ひだか町に出力17MW(パネル容量21MW)の「新ひだかソーラーパーク」を建設すると発表した。こちらは14MW・9MWhの韓国サムスンSDI製のLiイオン電池を併設する(関連記事)。