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「N型両面発電」「軽量ガラス」、中国トリナが新型パネルの開発状況を公表

2018/06/13 15:51
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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N型とP型の両面発電セルの違い
(撮影:日経BP)
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 太陽光パネル大手である中国トリナ・ソーラーの日本法人、トリナ・ソーラー・ジャパン(東京都港区)は6月8日、製品発表イベントを開催し、N型の両面発電セル(発電素子)や、薄厚ガラスを使ったパネルの開発状況を明らかにした。

 同社では、2017年夏に、P型の両面発電セルを使った太陽光パネルの販売を開始している。より発電効率の高いN型についても、製品化を目指している。

両面発電セルとパネルの比較
(撮影:日経BP)
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 開発中のN型の両面発電セルは、P型とはパッシベーション膜の形成方法が異なる。

 温度係数などから、P型の多結晶・単結晶で裏面不動態式セル(PERC:passivated emitter and rear cell)を採用した場合に比べて、N型単結晶で不動態式エミッタ・リア・ トータル拡散(PERT:passivated emitter, rear totally diffused)のセルを採用した場合の方が優れ、高温時の効率低下の抑制効果が高いことを示した。

設置環境による発電量の違い
(撮影:日経BP)
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 PERTは、PERCに類似する技術で、不動態化層によって太陽光発電の特性を向上できる。

 こうしたN型単結晶シリコンの両面発電セルを使うと、P型単結晶の両面発電セルを使った場合に比べて、発電効率が大きく向上するという。

 まず、現在のP型単結晶・60セルの両面発電パネルの発電効率が17.4~18.6%で、表面の出力が290W~310W/枚なのに対して、N型単結晶では発電効率は18.2%~20.4%に高まり、表面の出力が300W~335W/枚に向上する。

 これに、裏面の出力が加わる。表面の出力を100%とした場合、P型単結晶の裏面の出力は、表面に比べて60~75%にとどまるが、N型単結晶の場合、これが88~95%と高く、表面と遜色ない発電を実現できるとしている。

 ただし、裏面は太陽の方向を向けずに設置されるため、実際にはフル出力に近い状況で発電することはない。反射光などをより多く活用できる立地で、裏面の発電をうまく引き出すことが活用のカギになる。

 同社では、4つの環境による違いを示した。雑草の上、コンクリート上、白色に塗られた屋上、雪の上である。

 このうち、年間を通して最も裏面の発電量が多くなることが想定されるのは、白色に塗られた屋上だった。N型単結晶・60セルの両面発電パネルの出力が410W/枚、P型単結晶でも357W/枚まで高まる。裏面からの入射は25%となった。

 ピーク出力で最も高い数値を示したのは、雪の上だった。裏面からの入射は30%となり、N型単結晶・60セルの両面発電パネルの出力が425W/枚、P型単結晶で366W/枚まで高まる。ただし、冬の積雪時以外には、これほど高い数値は期待できないため、年間での発電量は白色に塗られた屋上の方が高まるとしている。

 コンクリート上の場合は、裏面からの入射は20%、N型単結晶・60セルの両面発電パネルの出力が395W/枚、P型単結晶で347W/枚となる。雑草の上の場合は、裏面からの入射は10%、N型単結晶・60セルの両面発電パネルの出力が365W/枚、P型単結晶で329W/枚となる(中国Jolywood Solar Technologyの関連インタビュー)。

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