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「再エネアンモニア」合成に適した新触媒、産総研が本格実証

2018/06/08 12:58
工藤宗介=技術ライター
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アンモニア合成実証試験装置の外観
(出所:産総研)
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 産業技術総合研究所(産総研)は5月28日、従来の手法より低温・低圧でアンモニアを合成できる新規触媒を開発したと発表した。さらに、日揮と共同で、同触媒を用いた実証実験装置を福島再生可能エネルギー研究所に建設し、アンモニア製造実証試験を本格的に開始した。

 アンモニアは、他の水素キャリアと比べて水素を多く含み液化が容易であるほか、アンモニア自身も燃焼時にCO2を排出しない燃料として利用できることから、実用に近いエネルギーキャリアとして期待されている。

 アンモニアの合成は現在、水素と窒素を高温・高圧の触媒反応でアンモニアに転換する「ハーバー・ボッシュ法」が用いられるが、天然ガスから水素を製造するため大量のCO2が排出される。水素製造でCO2排出量を削減するには、太陽光や風力などの再生可能エネルギーで水を電気分解する方法が期待されるが、この方法で製造された水素は低温・低圧であり供給量が変動するという課題があった。

 今回開発した新規触媒は、触媒成分であるルテニウムをナノ粒子として担体に分散させたもので、従来のアンモニア合成の圧力である20~30MPaより低い10MPa(約100気圧)以下で高い活性を維持できることを見出した。また、最適運転条件だけでなく運転条件が変化した場合にも安定してアンモニア合成できることを検証した。

 今後は、再エネ由来水素の供給量変動を想定した条件で実証試験装置を運転し、アンモニア生産能力で日量20kgを達成できることを確認するとともに、再エネにより水の電気分解で製造した水素を原料としたアンモニア合成試験を実施する予定(関連記事:大分大がアンモニア新触媒を開発)(関連記事:早大、低温高速でアンモニア合成)。

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