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太陽光パネルのリサイクル、ガラスの自動分離装置を開発

米沢市のエーシーがブラスト方式の処理時間を短縮

2018/06/08 11:58
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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自動化装置でカバーガラスを分離した使用済み太陽光パネル
(出所:エーシー)
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 太陽光発電所の開発・運営、太陽光パネルのリサイクル事業を手掛けるエーシー(山形県米沢市)は、使用済みパネルのリサイクル工場で自動化装置にめどを付けた。パネルからカバーガラスを分離する工程に、電動式の装置を導入することで、人手による作業をなくし、1枚当たりの処理時間を1次破砕品の場合、40秒以下にまで短縮した。

 同社は、真空製膜装置部品の洗浄再生を手掛けるミクロンメタル(米沢市)と共同で、太陽光パネルからカバーガラスを分離する技術を開発してきた。研磨材を噴射するブラスト(吹き付け)手法が特徴で、EVA(封止材)とガラスを完全に分離でき、カバーガラスの割れたパネルにも対応できるなどの利点がある。研磨材にはアルミナや金属などを使う。

 これまで、カバーガラス表面に手作業で研磨材を吹き付ける仕組みだったが、今回、投射式の自動分離装置を開発した。電動モーターで羽根(ブレード)を回し、これに研磨材を送り込む。高速回転するブレードの遠心力により研磨材がカバーガラスに連続的に投射されることで、ガラスがEVAから分離する。この技術は特許を出願済みという。

 使用済みパネルは、ベルトコンベアに乗せて移動しつつ、研磨材が投射される。一時破砕されたパネルであれば、1枚当たり40秒以下、未破砕のパネルであれば2分以下で、EVAからガラスを分離できるという。

 エーシーのリサイクル工場では、使用済みパネルから、まずアルミニウム製フレームと電極・端子ボックスを外す。分解した各部材は、それぞれの素材の専門リサイクル事業者に有価物として販売する。EVAから分離したガラスと研磨材の混合物は、セメントの原料などで再利用できる。

 使用済みパネルのリサイクル事業は、運搬コストを考慮すると、各地域に拠点を設置し、その周辺から排出された廃パネルを処理する仕組みが望ましい。そこで、エーシーでは、地域ごとにパートナー企業を募りつつ、リサイクル事業を全国展開する方針だ。

 すでに、使用済み太陽光パネルのリユース(再使用)・リサイクル事業の展開を目指しているアールツーソリューション(東京都中央区、以下R2S)と協業している。

 R2Sでは、破砕機を使ったガラス分離技術を開発しているが、フレーク状のガラスを完全に除去し切れない部分があり、エーシーの分離装置と組みわせた自動ラインの開発を進めているという(関連記事)。

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