国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は5月8日、世界の再エネ産業における雇用総数が2017年に初めて1000万人を超えたと発表した(図1)。

図1●世界再エネ産業における雇用総数が2017年に初めて1000万人を突破
(出所:IRENA)
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 グローバルの再エネ産業全体で、2017年に2016年比で約5.3%増となる50万人以上の雇用が創出された。アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで8日に同機関が開催した第15回会合で公開した調査報告書「再生可能エネルギーと雇用(Renewable Energy and Jobs – Annual Review)」の最新版によるもの(関連記事1)。


 同報告書によると、中国、ブラジル、米国、インド、ドイツ、日本が、2016年に続き2017年も再エネ雇用の上位6カ国であり、世界市場における再エネ雇用の70%以上をこれら6カ国で占めるとしている。


 再エネの社会経済的な利点を享受するために再エネおよびその雇用の比重を増大させる国は増加しつつある。一方、再エネ関連の製造業が発達した国は一部に限られ、世界の再エネ雇用総数の60%は、アジアという(図2)。

図2●世界再エネ産業の雇用総数1030万人のうち60%はアジア域内で創出
(出所:IRENA)
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 再エネの分野別では、2016年比で9%近く増加し、約340万人の雇用を生み出している太陽光発電が、2017年も引き続き再エネで最大の雇用を担っている。その雇用のうち65%となる220万人が、中国における太陽光発電産業によるもので、2016年比で13%増となったという(図3)。

図3●再エネの分野別では、2016年比9%増で約340万人となり太陽光が2017年も最大に
(出所:IRENA)
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 太陽光の雇用では、日本と米国が中国に続く。さらにインドとバングラデシュを加えた上位5カ国でグローバルの太陽光発電関連雇用の90%近くを占める。


 IRENAのアドナン・アミン事務局長は、「再エネは、世界中の政府にとって低炭素型の経済成長を支える大きな柱となった。今回発表したデータは、グローバル経済システムの低炭素化によってグローバル経済を成長させ、2050年までに最大2800万人の雇用を創出することが可能というIRENAの分析を裏付けている」と述べている(関連記事2)。