水中浮遊式海流発電システムの海中設置イメージ
(出所:NEDO、IHI)
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2017年度までに試験運用した実証機「かいりゅう」
(出所:NEDO、IHI)
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 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は4月26日、離島向け分散型電源として活用が期待される「海流発電システム」の長期実証事業を採択したと発表した。

 実海域における長期実証に向け、フィージビリティ・スタディ(FS:事業性評価)を実施する。2030年以降の早期実用化を目指す。

 今回採択された事業は「水中浮遊式海流発電システム発電事業に係る実証実験」で、助成予定先はIHI。事業期間は2018〜2020年度、事業予算は22億円(NEDO負担分)。浮遊式海流発電システムは、海底に設置した重り(シンカー)から浮体式発電装置を海中に係留し、変動の少ない海流エネルギーを利用して発電する仕組み。

 日本近海で大きなエネルギーポテンシャルを持つ黒潮海域において、1年以上の長期に渡って発電能力や設備の耐久性、経済性などを検証するFSを実施する。その結果、実用化の可能性および事業性が高いと判断された場合、長期実証研究を実施する予定。

 これまでNEDOは、海洋エネルギー発電技術の開発と低コスト化を目的とした事業を2011年度から2017年度まで実施した。事業化の際のコスト目標設定に役立つデータが得られるとともに、実証海域などでの試験を通じて発電性能や安全性を確認するなどの成果を上げてきたという(関連記事) 。

 また、日本政府は、2013年4月の閣議決定「海洋基本計画」、2014年4月の閣議決定「エネルギー基本計画」、2017年4月公表の「再生可能エネルギー導入拡大に向けた関係府省庁連携アクションプラン」などで海洋エネルギー発電技術の技術研究開発や技術実証を実施・推進する方針を示している。実証実験海域の提供についても公募を実施し、6県8海域を選定している。