落雷による磁界発生のイメージ
(出所:中部電力)
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タワー基部に設置した磁界センサーと落雷検出部
(出所:中部電力)
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磁界センサー(基板上部の黒い部品)と落雷検出部(基板中央の箱)
(出所:中部電力)
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 中部電力と中部大学は4月23日、風力発電設備の風車への落雷を高精度で検出できる新型落雷検出装置を共同開発したと発表した。構造が単純かつ設置が容易で、高精度と低コストを両立したという。昭電(東京都墨田区)が6月から販売開始する予定。

 風車が被雷した場合、落雷の多い地域では安全確保のため風車を自動停止させることが義務付けられている。しかし、従来の落雷検出装置は近隣への落雷でも誤動作することが多く、風車の稼働率を低下させ経済性を損なう要因のひとつとなっていた。

 また、高精度な検出装置としてはロゴスキーコイル型が知られている。しかし、同方式は風車タワー基部の全周を囲うように中空型のロゴスキーコイルを設置する必要があるためコストが高く、導入が進んでいなかった。

 今回開発した新型落雷検出装置は、風車に3個の磁界センサーを取り付けることで、落雷で発生する磁界の大きさと方向から落雷した風車を正確に特定できる。2017年10月から2018年3月までのフィールド実験では、8回の落雷すべてで正しく動作することを確認したという。

 構造が単純なため設置が容易で、既に運転中の風力発電設備にも取り付けられる。設置コストはロゴスキーコイル型と比べて3分の1から10分の1に抑えた。事前に落雷した風車を特定できるため、点検に時間がかかる洋上風力発電にも向くとしている。