広島ニュージーランド村の跡地に設置
(出所:ウエストホールディングス)
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安芸高田神楽が披露された
(出所:日経BP)
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広島ニュージーランド村時代の建物や地形を残して設置
(出所:日経BP)
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 太陽光発電関連のウエストホールディングスは4月15日、広島県において、出力約10MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「ウエストニュージーランド村ソーラーパーク」の開所式を開催した。

 ウエストグループが発電事業者となるメガソーラーでは、最大の規模になる。EPC(設計・調達・施工)サービスの受託では、京都府の約10MW、群馬県の約8MWといった案件を手掛けた実績がある。

 広島市に本拠を置くウエストグループにとって、近隣の地方自治体や金融機関との結びつきを生かしたプロジェクトとなった。

 安芸高田市高宮町にある、農村風のテーマパーク「広島ニュージーランド村」の跡地を活用した。広島ニュージーランド村は、2008年8月に閉園していた。

 ウエストグループは、「総合エネルギーマネジメントによる地域創生」に乗り出しており、89の地方自治体と、太陽光発電向けの屋根貸しに関する事業の協定や、LED照明の活用を中心としたESCO(エネルギー費用の削減サービス)を展開している。

 安芸高田市は、この取り組みの第1号となった屋根貸しの協定を締結した自治体で、市の77カ所の公共施設に、合計出力約3MWの太陽光発電システムを設置している。

 これと並行するように、広島ニュージーランド村の跡地におけるメガソーラーの開発で2013年6月に事業協定書を締結した。2014年12月に着工し、2016年3月25日に売電を開始した。発電した電力は、すべて中国電力に売電している。

 売電開始までの期間が比較的長くなったのは、連系先となる特別高圧送電線の施工を待ったためである。中国電力が、今回のメガソーラー向けに鉄塔を1本、敷設した。

 ウエストグループでは、新電力「ウエスト電力」を運営している。ウエスト電力への売電を検討していたものの、再生可能エネルギー電力の購入に伴う回避可能費用が市場連動に移行する制度変更の激変緩和措置が適用される期限(2016年3月末)までに、連系やその後の手続きまで含めた対応が間に合わないために、全量を中国電力に売電することにした。

 発電事業者は、ウエストグループのSPC(特定目的会社)となる。このSPCは、安芸高田市に本社を置く。

 土地は、広島ニュージーランド村の跡地すべてを購入した。敷地の面積は、東京ドーム約20個分に相当する、96万9279m2となる。

 土地の購入費を含む総事業費は、約40億円。プロジェクトファイナンスを組成し、もみじ銀行(広島市中区)から調達した。

 年間発電量は一般家庭約2170世帯の消費電力に相当する約1030万kWhを見込んでいる。買取価格は40円/kWh(税抜き)で、初年度の売電額は約4億1392万円を計画するなど、約10年で投資を回収できると見込んでいる。