図 トヨタ自動車の鯉渕健氏
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 「全ての人に移動の自由を提供し、運転者とクルマが協調する自動運転技術の実用化を目指す」──。トヨタ自動車制御システム先行開発部長の鯉渕健氏は、日経BP社が2016年4月11日に東京・港区内のホテルで開催した「自動車未来サミット2016 Spring」の講演で、自動運転に関する同社の考え方を述べた(図)。運転操作の判断は運転者が主体となり、運転者の疲労軽減や安全性の向上などをシステムによって実現するものである。

 トヨタが考える自動運転とは、いわゆる「レベル2」と「レベル3」の状態を指す。レベル2の自動運転では、加減速や操舵などの制御の主体はシステムだが、クルマの周辺の監視は運転者が主体で行う。レベル3になると、運転者が主体の監視作業の一部をシステムが分担する。鯉渕氏は、「運転者が運転できなくなった時などはクルマに運転を任せるようにするが、運転者が運転を楽しめないようなクルマは造らない」と強調した。

 こうした考えの下で同社は、自動運転の実験車を開発し、2015年11月に首都高速道路でレベル2の実験走行を行った。実験車にはミリ波レーダーやステレオカメラ、レーザーレーダー(RIDAR)などのセンサーシステムを搭載して周辺を監視し、本線への合流や本線からの分岐、車線維持、車線変更などを自動で行った。高速道路では2020年ごろの実用化を目指す。

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