太陽光パネル大手のトリナ・ソーラーは3月22日、太陽光発電を軸に、マイクログリッドなどの単位まで、電力網全体の発電・蓄電・需要を最適化できる統合的なシステム基盤「Trina IoT」を発表した。

 本社が立地する中国・江蘇省常州市内で設立20周年記念イベントを開催し、その場で公表した。

遠隔監視画面の例と説明する高紀凡会長兼CEO
(出所:日経BP)
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 太陽光や蓄電池や電気自動車(EV)などの連動、電力の需給状況などへの最適な対応にIoT(あらゆる物事のインターネット化)を活用する動きは多い。ただ、太陽光だけでなく、マイクログリッド全体を統合制御するシステムは、欧米の大手IT・電力関連企業が実証を主導してきた。太陽光パネルメーカーのブランド名を冠して展開する例は珍しい。

 トリナ・ソーラーは今回、IBM、アクセンチュア、シーメンスなどのほか、中国のIT関連のアリババ(阿里巴巴)、携帯電話やパワーコンディショナー(PCS)メーカーのファーウェイ(華為技術)、研究機関などと組んで技術の実証や事業展開に着手する。蓄電池については、すでに自社で販売を始めている。

 同社の高紀凡(Jifan Gao)会長兼CEO(最高経営責任者)によると、ブロックチェーンなどを活用し、複数の太陽光発電所を束ねて仮想発電所(VPP)のように運用する技術については、北京など5都市ですでにニーズがあり、いち早く構築していくという。

 太陽光パネルの製造・販売は技術と事業の両面から成熟期に入りつつあり、コストダウンの余地が少なくなっている。そうした中、事業領域を太陽光発電関連の川下にも広げている一環で、長期的に収益性の高い事業に育てる。