ミスト成膜システムのイメージ
(出所:TMEIC)
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 東芝三菱電機産業システム(TMEIC)は3月16日、独自のミスト成膜技術により、カーボンナノチューブの薄膜化に成功したと発表した。

 カーボンナノチューブは導電性に優れ、強度と柔軟性を兼ね備えた材料として注目されている。フィルム状にすることで様々な分野へ用途が広がることが期待されている。

 特に、透明導電性フィルムとして実用化された場合、太陽電池セル(発電素子)の大面積化が可能になる。加えて、ディスプレイパネルなどの形状設計で自由度が上がり、新しいタイプの製品を実現できるという。

 従来、カーボンナノチューブのフィルム化プロセスでは、「塗布方式」が使われてきた。この製法では、塗布量の微調整が難しく、カーボンナノチューブを薄くムラなく均一な膜として形成することは困難とされていた。今回、TMEICは、独自の「ミスト成膜技術」により、カーボンナノチューブ原料をミスト化し、最適に噴霧することで、「厚みが100nm(ナノメートル)の均一な膜厚」の実現に成功したという。

 同時に、透明導電性フィルムとしての実用上、不可欠な条件である「透過率90%以上」も達成したという。今後、カーボンナノチューブ薄膜の早期実用化に向け、プロセス条件などの一層の最適化を進めるとしている。

 TMEICのミスト成膜技術は、膜厚10~100nmにおいて、ナノ単位での膜生成が可能で、カーボンナノチューブ以外にも導電性高分子や、有機と無機のハイブリッド材料、ナノ粒子分散液などの最先端材料でも適用できるという。