電源の由来証明のイメージ
(出所:みんな電力)
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トークンによるP2P電力シェアリングのイメージ
(出所:みんな電力)
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 みんな電力(東京都世田谷区)は、Aerial Lab Industries(東京都港区)と共同でブロックチェーン技術を活用した「P2P」による電力取引プラットフォームの開発を加速する。

 P2Pとは、Peer to Peer(ピア・ツー・ピア)の略。もともと通信方式の1つで、電力の取引に応用すれば、特定の電源とその利用者を特定して販売できる。

 みんな電力では、この技術を使い、発電量の30分値をトークン化して需要家に配分する基本的な概念設計を終え、個人間での電力取引(P2P取引)を模擬したシミュレーション試験を開始すると2月28日発表した。

 P2P電力取引プラットフォームは、バランシンググループ(BG)における各発電所の30分値の発電量をリアルタイムにトークン化し、あらかじめ定めた優先順位に従って電力ユーザーの電力消費に配分した結果を、ブロックチェーン技術を用いて信頼性の高い形で記録する。各発電所の電力がどのユーザーに消費(購入)されたかを個別にトレースできる。

 同プラットフォームを利用することで、発電した電気トークンの電力ユーザーへの配分が記録されるため、特定の電力で作られた電気と同量をユーザーが消費したことを確認できる。例えば、再エネ100%を目指す「RE100」に参加する企業が、非化石証書の利用と合わせて電源の由来証明を発行できる。

 また、P2Pで販売価格を自由に設定して電力を売買できる。例えば、2019年以降に固定価格買取制度(FIT)の売電期間が終わった再エネ電源の所有者が、自ら発電した電気を「みんでんトークン(仮称)」として価格を決めて販売する“電力シェアリング”が可能になるという。今後、蓄電池の所有者や電気自動車(EV)ユーザーがトークンを用いて電力を売買するといった利用が想定される。

 さらに、電源の「kW価値」をトークンとして売買することで、将来的には電源価値そのものの売買が可能になるという。電源事業者は電源の資金調達と売電先の新たな手段として、電力ユーザーは電源トークンを保有することで将来の電力購入を一定額で受け取る権利を取得するといった、新しい電力購入形式を提供できるという。

 今後、シミュレーション試験結果を踏まえて、発電事業者や需要家、小売事業者などの開発協力メンバーを募集し、パイロット実証実験を実施する予定。