太陽光(10kW未満)の2016年度調達価格・期間についての委員長案
(出所:経済産業省の資料を基に日経BP作成)
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太陽光(10kW以上)の2016年度調達価格・期間についての委員長案
(出所:経済産業省の資料を基に日経BP作成)
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 今年3回目の調達価格等算定委員会が2月22日に開催され、2016年度の調達価格(買取価格)について、委員長案が示され、全委員が了承した。太陽光は1kWh当たり2~3円の引き下げ、そのほかの再生可能エネルギーは据え置きとなった。

 委員長案では、10kW以上の事業用太陽光は24円/kWh(税抜き、以下同)となった。10kW未満の住宅用太陽光については、出力制御対応機器の設置義務のない東京電力、中部電力、関西電力管内では31円/kWh、同機器の設置を義務付けられたその他の電力会社管内では33円/kWhとなった。

 事業用太陽光については、2012年度以降、年度ごとに1kWh当たり4~5円引き下げてきたことと比較すると、下げ幅は相対的に小幅となった。その要因は、価格算定の前提となった諸費用のうち、システム費用を29万円から25.1万円に引き下げた以外、2015年度の算定時から据え置いたため。システム費用は、10kW以上の費用分布のなかで、上位15%相当となる値を採用した。

 固定価格買取制度(FIT)については、法改正による見直し案が閣議決定されており、次期国会で可決された場合、2017年度の買取価格の算定は、見直しを反映したものになる。従って、現行法下での買取価格の算定は、今回が最後となる可能性が高い。見直しによって、毎年度の費用実績を積み上げる方式から、中長期的な視点から政策的に買取価格を決めていく方式に変わる。

 そこで、22日に公表された「平成28年度調達価格及び調達期間に関する意見(案)」では、「来年度以降の調達価格算定に向けて」という項目を付記し、制度見直し後の方向性を示すことで、円滑な移行を意図している。

 住宅用太陽光に関しては、「2019年に余剰電力買取制度の買取期間が終了するため、その時期までに、家庭用電気料金の水準を目標に買取価格を下げ、自家消費のインセンティブを与えていくべき」とした。事業用太陽光についても、「同様の形で産業用電力料金を目指していくべき」とした。今後、数年のうちに住宅用は20数円/kWh、事業用は10数円/kWh程度まで下げていくというイメージを示唆した。

 法改正後に開催される2017年度の買取価格を決める調達価格等算定委員会では、住宅太陽光については数年度分の価格低減スケジュールを算定する。また、入札方式の対象となる大規模太陽光に関しては、2017年度の導入量(導入枠)を算定することになると見られる。ベストミックスで示した再生可能エネルギー比率(22~24%)の達成を意識し、再エネのなかでの各電源の割り振りの妥当性も含めた中長期的な視点からの検討になりそうだ。