村田製作所が開発した蓄電池システム
(出所:村田製作所)
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 村田製作所は2月20日、住宅の自家消費向けニーズに対応した蓄電池関連の新製品を発表した。2017年9月に買収完了したソニーエナジー・デバイスの蓄電池技術と、同社独自の電源技術を融合させた初の製品という。量産出荷は2018年内の予定。販売価格および販売目標は未定。

 今回、公表したのは、リン酸鉄リチウムイオン電池を使用し、蓄電池と充放電DC-DCコンバーターを一体化した「HVDC蓄電ユニット3.5kWh」と、蓄電池とパワーコンディショナー(PCS)を一体化した「All-in-One蓄電システム4kW/2.3kWh」の2モデル。

 同製品に使われるリチウムイオン電池「Fortelion」は、結晶構造が安定し壊れにくいオリビン型リン酸鉄を採用した。電源事故などが発生しても蓄電池が熱暴走することが極めて少なく、電池の機能を長期間維持できる。期待寿命は15年で、1万回~1万4000回のサイクル寿命が期待できる。

 「HVDC蓄電ユニット」は、Fortelion蓄電池に重要電DC-DCコンバーター、蓄電池管理システム(BMS)を一体化した製品。PCSとHVDC連系(350~400V)させることで、住宅の自家消費に向けた蓄電池システムを構築できる。RS-485やCANといった外部通信機能を備え、他メーカーのPCSとも接続できる。蓄電池容量は3.5kWhで、1日2回以上の充放電に対応する。電力変換効率は98%以上。

 「All-in-One蓄電システム」は、幅712×高さ735×奥行き324mmのきょう体の中にFortelion蓄電池とPCSを納めた。RS-485接続リモコンからシステムのオンオフや基本設定が可能。また、リモコンから無線でHEMSに接続し、スマートフォンから発電状態や動作状況をモニターできる。バーチャルパワープラント(VPP)のように電力会社やアグリゲーターなどからの上位指令に応じて運転コースや蓄電池を制御できる。定格出力は連系運転時4.0kW、自立運転時2.0kVA。蓄電池容量は2.3kWh。