トクヤマ・徳山製造所における化学プロセスの流れ。電解により水素を製造
(出所:トクヤマ)
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 トクヤマは、再生可能エネルギーなどの余剰電力を用いて水素を製造する技術について、実用化に向けた実証実験を開始したと発表した。トクヤマ社内で試運転を行ってきた試験機を長州産業の敷地内に移設し、太陽光発電設備の電源を用いて水素を製造する。

 やまぐち産業戦略研究開発等補助金事業「アルカリ水溶液の電気分解による水素製造設備」の一環で、2016年から実証試験を進めてきた。太陽光発電などの再エネの余剰電力や、電力系統からの変動する余剰電力を水素に変換し、必要時に電力に変換する。

 トクヤマが持つ塩水の電気分解による苛性ソーダの製造技術を応用し、長州産業が持つ太陽光発電の出力変動を制御するシステムを組み合わせることで、水素を効率よく取り出せるシステムの開発を目指し、2015年から研究してきた。2020年の実用化を目指す。

 再エネを水素に変換して蓄える仕組みは、エネルギー自給率の低い日本において、石油や天然ガスを前提に構築されたエネルギーシステムを活用しつつ、低炭素化できる可能性があるため、エネルギーの安定確保、温室効果ガス削減への寄与が期待される。