報告書に添付される画像の例
(出所:ブイキューブロボティクス)
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不具合パネルの位置の特定や報告書の作成まで自動化
(出所:ブイキューブロボティクス)
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出力2MWの発電所では、空撮から報告書まで1日で完了
(出所:ブイキューブロボティクス)
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 ドローン(無人小型飛行体)関連事業を手がけるブイキューブロボティクス(東京都渋谷区)は2月13日、太陽光発電設備の点検サービスをパッケージで提供する「SOLAR CHECK(ソーラーチェック)」を開始すると発表した。

 赤外線カメラを搭載したドローンを自動飛行させて太陽光パネルを上空から撮影した後、熱分布の画像を取得して分析し、発電の異常などの不具合を生じた可能性のある太陽光パネルを効率的に特定する。

 空撮の結果や不具合パネルの位置、推測される原因などを分析して報告書を作成し、顧客となる発電事業者やO&M(運用・保守)事業者に送付する。

 こうしたサービスは、他のドローン関連事業者やO&M事業者、各地の電気保安協会などもはじめているが、今回のブイキューブロボティクスのサービスでは、人工知能(AI)の活用で、空撮後の画像の解析を効率化することで、より短時間で不具合パネルを特定して報告書を作成できるとしている。

 空撮後のデータ分析は、既存のほとんどのサービスで、人による作業となっており、多くの時間と労力を要している。対象となる発電所の規模が大きく、パネルの枚数が多いほど、不具合パネルを特定する作業に手間がかかり、効率化が求められている。

 同社では、この作業に人工知能のディープラーニング(深層学習)を採用した。クラウドコンピューティング上に熱分布の画像データがアップロードされると、画像解析を自動的に開始して、不具合パネルを特定するとともに、報告書も自動で作成するとしている。

 解析精度の向上も利点という。点検結果の履歴から、経年変化も把握しやすい。

 出力2MWの発電所で、ドローンによる空撮時間は約15分間、報告書の送付まで含めて約1日間で完了するとしている。人手による解析に頼ったサービスの場合、空撮後に報告書を送付するまで、一般的に1週間程度を要する。

 人工知能による解析技術は、データセクション(東京都渋谷区)が提供する。

 データセクションは、独自に開発したプラットフォーム「MLFlow」を活用し、大量の画像や映像を即時に処理する技術に強みを持つ。これに加えて、太陽光発電所の点検向けに特化したアルゴリズムを新たに開発し、運用を続けるほど「賢く」なり、検出精度が向上する環境を確立したとしている。

 今回のサービスを活用する企業は、初回の空撮時に、運用に必要な初期設定とテスト撮影や研修を受け、2回目の空撮以降は、導入企業が自ら簡単な操作で点検を実施できるようになる。

 飛行や解析の操作を簡易化・自動化したことで、ドローンや解析に関して、特別な技術や知見を持たない点検従事者でも、高頻度での点検が可能とする。