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田中耕一氏が語っていた夢、実現へ大きく前進

アルツハイマー病を血液で早期発見、ノーベル賞受賞技術を活用

2018/02/02 17:00
大下 淳一=日経デジタルヘルス

 国立長寿医療研究センターと島津製作所は、アルツハイマー病変を血液検査で早期に検出する手法を確立したと発表した。2018年2月1日(日本時間)に、英科学誌Natureオンライン版に成果が掲載された。アルツハイマー病の根本的な治療薬や予防薬の開発につながる成果という。

 アルツハイマー病では、アミロイドβと呼ばれるたんぱく質の脳内蓄積が発症20年以上前に始まっているとされる(関連記事1)。現在、アミロイドβの脳内蓄積を検出する方法としては、脳脊髄液(CSF)検査やPET(陽電子断層撮像法)検査があるが、前者は侵襲性の高さ、後者は検査費用の高さが課題。数千人規模の臨床治験には適用しにくかった。

アルツハイマー病を血液検査で早期発見へ
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 研究グループは今回、質量分析技術を用いて2014年に発見したアルツハイマー病の血液バイオマーカーについて、その有用性を実際のアルツハイマー病患者などを対象に確かめた。世界有数のアルツハイマー病コホート研究組織である豪州Australian Imaging Biomarkers and Lifestyle Study of Ageing(AIBL)のほか、京都大学や東京大学、東京都健康長寿医療センター、近畿大学と連携した。

 研究に用いた手法は、血液中に含まれる、アルツハイマー病と関連がある複数のペプチドを調べるもの。島津製作所の田中耕一氏(同社 田中耕一記念質量分析研究所長)が開発し、2002年度ノーベル化学賞の受賞理由となった、たんぱく質質量分析技術を活用している。0.5mLという微量の血液からアミロイドβ蓄積を早期に検出でき、その精度はCSF検査やPET検査に匹敵するという。今回の研究でPET検査の結果と比較した精度(一致率)は約90%だった。

 田中耕一氏はもともと、医療分野を志して島津製作所に入社。エレクトロニクス技術などを活用し、病気の超早期発見を目指したい考えをかねて明らかにしていた(関連記事2同3)。

■2012年の田中耕一氏へのインタビュー記事
機は熟した、今こそ医療へ飛び込もう

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