舛玉砂防堰堤
(出所:日本工営)
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調印式の様子
(出所:日本工営)
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 日本工営グループは、山形県銅山川の舛玉(ますだま)砂防堰堤を利用した出力490kWの小水力発電所を建設する。日本工営の100%子会社である工営エナジー(東京都千代田区)、山形県大蔵村、もがみ自然エネルギー(山形県新庄市)の3者が共同出資し、特定目的会社(SPC)「おおくら升玉水力発電株式会社」を設立することで合意したと1月22日発表した。

 同事業は、銅山川にある舛玉砂防ダムを取水設備として活用し、堰堤直下に発電所を建設する。発電方式は流込式水路式で有効落差は約10.2m、最大使用水量は6.0m3/秒で、最大有効出力は490kWとなる。

 年間発電量は、一般家庭約1200世帯分に相当する3452MWhを見込む。発電した電力は固定価格買取制度(FIT)に基づき売電する。

 日本工営は2008年から全国の小水力事業の適地を調査しており、同堰堤を適地として提案し、大蔵村の協力を得た。水力発電において、地元企業を含む民間企業と地方自治体との共同事業は全国でも珍しいという。山形県制度融資を利用したノンリコースのプロジェクトファイナンスを受ける。

 SPCの資本金は8000万円で、出資比率は大蔵村が49%、工営エナジーが48%、もがみ自然エネルギーが3%。代表取締役社長には大蔵村の加藤正美村長が就任する予定。2月中旬の設立を目指す。発電所の建設開始は4月、竣工は2020年8月の予定。

 日本工営グループは現在、6カ所の小水力発電所(合計2.035MW)を保有する。また、鹿児島県薩摩川内市の小鷹水力発電所が実証実験中、福島県郡山市の水道施設を活用する小水力発電事業が2020年2月に稼働始する予定。貯水機能を持たない砂防堰堤での小水力発電は長野県高山市の高井発電所(定格出力420kW)に次ぐ2例目で、培ったノウハウを活用するとしている。