日本HP(本社東京)は2017年8月、米HP社製3Dプリンター「HP Jet Fusion 3Dプリンティングソリューション」を日本市場で発売し、国内での3Dプリンティング事業を開始する(図1)。海外では2016年に販売が開始されており、「6台以上を導入したユーザーもいる」(HP社3D Printing事業担当PresidentのStephen Nigro氏)など既に一部のユーザーで活用が始まっている。

図1 日本市場での提供が始まる「HP Jet Fusion 3Dプリンティングソリューション」
左が造形を行う3Dプリンター本体で、右が粉末材料の充填や造形物の冷却・取り出しなどを行う「プロセッシングステーション」。両者の間を「ビルドユニット」というモジュールが行き来する。
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 世界的な2DプリンターのメーカーであるHP社の3Dプリンターへの参入は、米General Electric(GE)社が欧州の金属3Dプリンターメーカー2社を買収してこの業界に参入したことに匹敵するインパクトがある1)、*1。HP社は過去に他社製3Dプリンターの販売を手掛けていた時期はあるが、今回は完全な自社開発品だ*2

*1 米General Electric社は、金属3DプリンターのメーカーであるスウェーデンArcam社とドイツConcept Laser社の2社を買収した。大手2Dプリンターメーカーによる3Dプリンター参入としては、キヤノンも従来にない独自方式の3Dプリンターを開発中。リコーは粉末床溶融結合方式の3Dプリンターをアスペクト(本社東京)と共同開発して自社ブランドで販売している。業務用インクジェットプリンターのメーカーではミマキエンジアリングが材料噴射法の3Dプリンターを開発しており、ローランド ディー.ジー.は液漕光重合法(光造形法)の3Dプリンターを製品化している。

*2 米国とイスラエルに本社を置くStratasys社からOEM提供を受け、材料押出法(熱溶解積層法)の3Dプリンターを販売していた。

 同社がアピールする「最大10倍の造形スピードとコスト半減」といった性能や、微小単位で物性を変化させる「ボクセル技術」などは、独特な造形方法に起因する部分が大きい。材料などの提供を他社からも積極的に求めるオープンプラットフォーム戦略も、従来の3Dプリンターメーカーとは一線を画する。

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