「日経ものづくり」2017年7月号の3Mで学んだイノベーションの設計図「第30回:「イノベーションの迷い」を解く4つの鍵」を先行公開した記事です。

 今回は、「イノベーションの設計図 個の設計編」の3番目の項目「変化を躊躇させる迷いを解く鍵」について解説する(図1)。イノベーションへの挑戦は、長期にわたることがあり、成功が約束されているわけでもない。そのため、担当者は失敗の不安やさまざまな迷いを抱え込みやすい。いわば、イノベーションへの挑戦において、迷いは付き物なのである。

図1 イノベーション設計図 個の設計編
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  今回は、そうした迷いをいかにして手なずけていくかがテーマだ。「強い心を持て」などの精神論で対応しがちだが、精神論だけでは限界があると筆者は思う。ここでは心理学および脳科学の研究成果や、米Apple社を創業したスティーブ・ジョブズ氏の言葉を手掛かりに、基本的なところまで遡って考えていきたい。そもそも、人はなぜ迷うのだろうか。迷いを解く鍵の具体的な説明に入る前に、まず迷いやすい状態から抜け出す方法を紹介したい。

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