USBの新しいコネクター「Type-C」の仕様が2014年8月に策定されてからおよそ2年。ノートパソコンやタブレット端末、スマートフォンなどに徐々に採用されており、2次電池の急速充電に利用されている。新しい技術だけに、充電時のトラブルはないか─。市販されているType-C搭載機を利用して、その実態を調査したのがアリオンである。同社は、IT機器の品質検証や性能評価、高速インターフェースのロゴ認証や相互接続検証などを手掛けている。その調査結果を同社に解説してもらう。(本誌)

(画像:Getty Images)

 USBによる充電の不具合が後を絶たない。幅広い層のユーザーが「Micro-B」コネクターを搭載した携帯機器、特にスマートフォンをUSBで充電するようになってから、トラブルは増加傾向にある。中には、充電中に過熱して発火したり、水で濡れた状態で充電して感電したりと、重大な事故も起きている。

図1 携帯機器ではUSB充電が一般的
USBの「Micro-B」コネクターを通じて携帯機器を充電するのが当たり前になった。「Type-C」コネクターが登場してからは、さらに大きな電力で急速充電が可能になった。
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 2015年からは「Type-C」コネクターを採用する製品が登場し、同コネクターを通じて、「USB Power Delivery(PD)」と呼ばれる給電仕様による急速充電が可能になった(図1)。大きな電力を供給できるようになる分、便利になるが、充電時のトラブルが発生する可能性が高まる。実際、ノートパソコンでいち早くType-Cコネクターを採用した米Apple社の「MacBook」では、きちんと充電できない恐れがあるとして、2016年2月にType-Cを搭載した付属のUSBケーブルの回収・交換を始めた。

 Type-Cによる代表的な充電ケースは3つある。(1)Type-Cコネクターを備える機器と、同機器に付属した充電器(いわゆる純正品)を接続する場合、(2)純正ではない充電器を接続した場合、(3)Type-C搭載機器(ホスト機器)同士を接続した場合である。

 我々は、これら3つの接続ケースについて、Type-Cによる充電がどのようになっているのか、市販されている機器や充電器を試験し、その実態を探っている。このうち、今回は、調査が終わった(1)と(2)の結果について紹介したい。

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