ソニーが人工知能(AI)やロボットの技術を応用した製品を立て続けに発表した。犬型ロボット「aibo」を旗頭に、AIスピーカーと似て非なる「Xperia Hello!」や、新設の関連会社が手掛けるAI 開発環境「GHELIA Studio」などだ。いずれも個人に寄り添い、他では得難いデータを集めて事業に生かす狙いがうかがえる。

 「犬のシミュレーターを作ったわけじゃないんですよ」(ソニー 事業開発プラットフォーム AIロボティクスビジネスグループ 部門長の川西泉氏)。ソニーは家庭向けエンターテインメントロボット「aibo」を2018年1月に発売する1)。2006年に製造を中止した先代の「AIBO」では明言しなかった「犬型」を前面に押し出し、見た目も動きも犬そっくりだ。それでも犬を真似ただけのロボットとは本質的な違いがある。川西氏はそれを「犬よりも知的なこと」と表現する(川西氏のインタビュー)。

 aiboは犬よりも多くの知識を蓄え、犬には難しい行動を学習できる。家族をはじめ無数の顔や呼び声やお気に入りの仕草を覚えるばかりか、いずれは飼い主の喜びにダンスで応え、悲しみを和らげる曲を口ずさみ、ゲストをエスコートし、忘れ物を探し出せるようになるだろう。

 これを可能にするのが、日常の行動データの積み重ねとクラウド上の人工知能(AI)だ。原理上は、aiboの経験全てを蓄積・学習し、それに基づく新たな機能や行動を追加できる。しかも一度学んだ知識は基本的に忘れない。この能力を使い、aiboはより利用者の好みに沿い、さらに愛情をかき立てる存在に成長する。そしてソニーは、利用者のありのままの姿を丸ごとデータとして手にできる。

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