2011年の事故以来、廃炉に向けた内部調査に各種のロボットが投入されてきた福島第一原子力発電所。破損した1〜4号機のうち、まだ炉心内部の様子が詳しく分かっていなかった3号機に2017年7月19日、ロボットが入った。3号機の建設の主契約企業だった東芝が、自社開発した水中遊泳ロボット(ROV:Remotely Operated Vehicle)を投入した。

  福島第一原発では圧力容器(RPV:Reactor Pressure Vessel)内部の核燃料が構造物と共に融け出し、RPVやその周りの格納容器(PCV:Primary Containment Vessel)の底部で冷えて固まった「燃料デブリ」として堆積していると見られる。東京電力や国際廃炉研究開発機構(IRID)などが進める廃炉に向けた検討の中でもカギになるのが、この燃料デブリの取り出し方法。その方針を決めるためには、まず内部を詳しく調査する必要があり、専用の調査ロボットが開発された。

  1号機と2号機でも、既にPCV内部に調査ロボットを投入済みである。1号機には日立GEニュークリア・エナジー製の形状変形ロボット、2号機には東芝製のサソリ型ロボットがそれぞれ使われた。いずれも床面をクローラーで進むタイプである(図1)。

図1 原子炉格納容器内の調査ロボット
今回初めてとなる3号機の原子炉格納容器内の調査で、東芝が開発した水中ROVを投入する。調査結果を基に2017年夏ごろには燃料デブリの取り出し方針を決定する計画だ。 (写真左:加藤 康、写真中央:日立GEニュークリア・エナジー、写真右:IRID)
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