トヨタの全固体電池に賭ける迫力がすごい
 約1年ぶりの電池特集でしたが、車載向け全固体電池の実用化の機運がここまで具体化したのは驚きです。特に、第4部で紹介したトヨタ自動車の特許戦略の迫力には、同社のこの電池に賭ける本気度の高さを感じます。車載用電池が高性能化すれば、スマートフォンやドローン、そして既にフランスAirbus社などが開発を始めている「電気飛行機」や電力インフラにも大きな影響を与えるはず。これから2020年代、2030年代を通して、電池の急速な進化と共に、社会全体が大きく変わっていきそうです。(野澤)

やっぱり指紋認証も欲しい
 従来のiPhoneに比べて外見とその中身が大きく変わったiPhone X(Emerging Tech「iPhone X徹底分析、判明した4つの『予想外』」)。筆者も含めてApple製品好きが多い日経テクノロジーオンライン編集部ですが、意外にも個人でiPhone Xを購入した部員はまだいません。10万円を超える高価格に加えて、理由として大きいのが指紋認証の廃止です。画面をのぞくだけでロック解除できる顔認証は便利ですが、マスク着用時に利用できないのは不便です。さらに、Apple Payの決済の認証でも操作が増えています。2018年の新iPhoneでは指紋認証の復活を望みます。(松元)

隕石由来の磁石がモーターを変える
 今号で紹介しましたが、現行のネオジム磁石の特性を上回る次世代磁石の利用を想定したモーターの研究開発が行われています(Emerging Tech「クルマから始まるモーター革新、磁束や極数を可変に」)。その次世代磁石の候補の1つが、隕石由来の「FeNi超格子磁石」です。ネオジム磁石に匹敵する磁力を持ち、磁力を失うキュリー温度が550℃以上とネオジム磁石より200℃以上高く、材料コストも安いのが特徴です。デンソーや東北大学、筑波大学のグループが、研究開発に取り組んでいます。現在は、磁石を作る前の粉末を人工的に作製できるところまできました。磁石の完成が楽しみです。(根津)

出典:2018年1月号 p.162 日経エレクトロニクス
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