ヘッドランプの進化が止まらない。次世代光源の本命と目されるレーザーが、いよいよ量産車に搭載され始めた。LEDに比べて格段に広範囲を照らせる上、車両デザインの自由度も高められる。もう一つの流れが、車載カメラとの連携による“知能化”による配光制御の高度化だ。より明るく、そして賢く。ヘッドランプが輝きを増している。

 今、ヘッドランプ技術が急激に変貌している。既に光源が白熱(ハロゲン)電球やHID(High Intensity Discharge lamp)からLEDに進化して明るくなってきた。そしてついに、次世代光源の本命と言われるレーザーの実用化が始まった(図1)。加えて、機能面でも大きく進化しつつある。自動車メーカーやヘッドランプメーカーが「安全性をさらに向上させるため、ヘッドランプ技術を積極的に活用しようとしている」(小糸製作副社長技術本部長システム商品企画室・知的財産部・研究所担当の横矢雄二氏)ためである。

図1 量産車への採用が始まったレーザーヘッドランプ
(a)BMW社の新型「7シリーズ」は、レーザーヘッドランプをオプション装備できる。(b)照射範囲は、LEDヘッドランプのハイビームに比べて約2倍の600m。
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 2020年ごろまでにヘッドランプの役割は、遠くまで明るく照らすだけではなくなる。車載カメラやITS(高度道路交通システム)からの情報を生かし、点滅(光変調)や緻密な配光制御によって、従来では得られなかった視界を実現することになりそうだ。

 最新の量産車は、運転手がステアリングを切った方向を照射するAFS(Adaptive Front-Lighting System)機能、車両の上下動に応じて照射方向を水平に保つオートレベリング機能、対向車や歩行者などをまぶしくさせないように配光を細かく制御して最大限に明るく照らして死角を減らすADB(Adaptive Driving Beam)機能を、続々と導入している。

 今後は、自動ブレーキをはじめとする安全機能の高度化を担うADAS(先進運転支援システム)や自動運転車に向けて搭載が加速しているカメラと連携していく。

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