ステアリングなどの駐車操作にクルマ側が介入する現状の駐車支援機能――。駐車のストレスを軽減し、運転者に利便性と安心を提供する。だが、自動駐車・駐車支援の可能性はそれだけではない。駐車場不足などの社会的な課題を解決するポテンシャルも持つ。

 「(駐車支援機能やリモート駐車支援機能は)自動運転を目指す上での一つのマイルストーン(一里塚)として市場に投入した技術であり、駐車スペースに制約のある都市部において有効なシステムと考えている」(ドイツBMW社広報)。この言葉が示しているのは、自動駐車・駐車支援機能は単に運転者に利便性や安心を提供するだけのものではなく、社会システムを革新するビジネスモデルにもつながり得るということだ。

 確かに、自動駐車・駐車支援機能は、駐車に対するストレスを軽減し運転者に利便性や安心を提供する。現に、現状ではそれが一つの大きな目的になっている。

 トヨタ自動車によれば、国内の自動車事故全体(物損を含む)の3割強が車庫や駐車場で発生している。駐車操作は、ステアリング、シフト、ブレーキ、アクセルの操作に加え、後方確認など車両周辺の安全確認を行う必要もあるため、人為的な過失が発生しやすいからだという。

 「クルマの運転者が困っていることの一つが駐車である」。こう語るのが、本田技術研究所四輪R&Dセンター統合制御開発室第2ブロック主任研究員の照田八州志氏である。ドイツBosch社の日本法人であるボッシュが2015年に日本で実施した調査でも、「駐車にストレス(負担)を感じている人が約50%という結果だった」(同社シャシーシステムコントロール事業部マーケティング&ビジネス戦略部マネージャーの沢木まりえ氏)という。その上、クルマで出かけたら駐車は不可欠。駐車支援機能を作り込むことは、駐車に不安を感じている運転者に、利便性と安心をもたらすことは間違いない。

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