4輪駆動(4WD)車のプロペラシャフトに取り付ける電子制御カップリング。最大の問題は低温で油の粘度が上がることによる引きずりトルクだ。意図したより大きなトルクを伝えると、駆動装置を大きく重く設計する必要がある。ジェイテクトは油の挙動を制御する機構を開発して解決した。

 フルタイム4WDの駆動力を前後に分配する機構はセンターデフで始まったが、その後、燃費指向の高まりを受けて変わってきた。FF(前部エンジン・前輪駆動)車ベースで言うと、普段は前後をつなぐクラッチを切り離してFF車のように走り、駆動輪が滑った時や滑りそうな時に、必要十分なトルクを後ろに配分するものが増えてきた(図1)。

図1 電子制御カップリングの使い方
普段はFF車として走り、必要に応じてカップリングが後ろにトルクを伝える。
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 そのクラッチとして、ジェイテクトは「ITCC(Intelligent Torque Controlled Coupling)」と呼ぶ電子制御カップリングを開発し、世界一のシェアを持っている(図2)。現在は第3世代品を生産中である。そのシェアを支える特徴は引きずりトルク(コイルに電流を流さない時の伝達トルク)が小さいことだ。

図2 電子制御カップリング
ジェイテクトは世界一のシェアがある。右は制御装置。
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