決して対岸の火事ではない─。今回の品質データ偽装と検査不正の問題は、多くの日本の製造業にとって自らを省みるきっかけとなったはずだ。Part1でも説明した通り、日本の製造業に関わる人から見れば、今回発覚した品質データ偽装や検査不正の問題が「氷山の一角」であることは容易に想像がつくはずだ。単に未発覚の企業があるというだけではない。これらの問題が発生した背景には、日本の製造業が共通で抱える根深い課題がある。

 今回の問題は、日本の製造業が長い時間をかけて世界で築き上げてきた「信頼」という金看板に泥を塗った行為である。世界中の顧客の信頼をこれ以上損ねず、むしろかつてよりも高めるには日本の製造業全体が、品質に対して今一度正面から取り組む必要がある。品質データ偽装や検査不正を起こす背景を理解し、その対策を確実に実践に移すことが求められている。

 今回、本誌は日本の製造業の品質復活に向けた提言を3つしたい(図1)。自動車や鉄鋼、部品、電機、産業機器メーカーで設計や品質管理、生産に携わった経験を持ち、現場の実態をよく知る元技術者の知見を基に作成した。

図1 日本企業の品質を復活に導く3つの提言
[1]管理を見える化する、[2]仕様を適正化する、[3]トップが目を光らせる、の3つの視点で対策を施し、品質に関する一連の不正問題を乗り越える。
(写真:ゲッティ イメージズ)
[画像のクリックで拡大表示]

この先は有料会員の登録が必要です。「日経ものづくり」定期購読者もログインしてお読みいただけます。有料会員(月額プラン)は申し込み初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら