上位車種ほど急カーブや区画線のかすれ、多様な区画線への対応力が高い――。公道試験の結果を分析するとそんな可能性が見えてきた。とりわけ、ステレオ(両眼)カメラの搭載車は急カーブに対して、高解像度カメラの搭載車は区画線のかすれに対して強い傾向がありそうだ。

 今回実施したレベル2自動運転機能の公道試験の総合評価で、最も優れていたのは、ドイツDaimler社の「メルセデス・ベンツ」ブランド「Eクラス」である(表1、2)。自動車線維持機能の平均作動率(同機能の作動時間/走行時間)では、トップのスウェーデンVolvo社の「V90」とわずか0.1ポイント差の2位。チェックポイントにおける成功率では、83.3%と堂々の1位に輝いた。

表1 公道試験における走行時間と自動車線維持機能の作動率
公道試験では昼2回、夜1回の合計3回走行し、自動車線維持機能の平均作動率を求めた。
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表2 チェックポイント(18地点、a~r)全体の成功率とチェックポイントごとの成功回数
全体の成功率はチェックポイントの数と成功回数を基に算出した。チェックポイントごとの成功回数は最大3回。成績が上位の車種でも苦手とするチェックポイントが存在する。A5については制限速度が60km/hのため渋滞時以外は自動車線維持機能が働かず、渋滞時でも成功したケースがなかったため割愛した。
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 Eクラスに続いたのが、スバルの「レヴォーグ」。平均作動率ではV90に1.8ポイントリードされたが、同成功率で5.5ポイント引き離した。3位がV90で、4位以下はドイツBMW社の「5シリーズ」、日産自動車の「エクストレイル」、ドイツAudi社の「A5」の順となった。

 そして、同試験の結果分析から浮かび上がってきたのが、次の四つの可能性である。(1)上位3車種の間では「曲率半径(R)200m未満の急カーブ」「導流レーンマーク以外の区画線のかすれ・消失」への対応力の差が結果を左右した。(2)上位3車種と5シリーズの間では「多様な区画線」と「R200m以上R300m未満の急カーブ」への対応力の差が結果に影響を与えた。(3)エクストレイルでは、車線変更などで自動車線維持機能が切れてから復帰するまでに時間を要することが結果に響いた。(4)A5については渋滞時を除き同機能が約65km/h以上でなければ作動しない仕様になっていることが足を引っ張った。以下に、今回の公道試験の方法と結果の分析について見ていく。

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