EUV対抗のダークホースとして技術革新が急速に進んでいるのが、ナノインプリントリソグラフィー(NIL)だ。2017年7月にはついに東芝メモリの四日市工場に製造装置が1台納入され、研究開発段階から量産検討段階になった。早ければ2019年後半にも3D NANDフラッシュメモリーの量産に用いられる可能性がある。

 パターンを彫り込んだ型(テンプレート)をハンコのようにウエハー上のレジストに押し付けることでパターニングするナノインプリントリソグラフィー(NIL)技術も、EUVとほぼ同じタイミングで実用化されそうだ。 東芝メモリは、「次世代3D NANDフラッシュメモリー」(同社)のコンタクトホール(CH)や配線層の形成にNILの導入を検討している1)。同社以外の半導体メーカーがほぼノーマークだったNILは、今後の技術進展次第では半導体製造技術の勢力図を大きく塗り替える可能性すらある注1)

注1) EUVリソグラフィー装置を開発するオランダASML社 Director of Strategic MarketingのMichael Lercel氏は本誌に、「NILについては直接手掛けていないので詳細は分からないが、欠陥の制御ができるようになれば、一部の用途では有用かもしれない」とコメントした。

 NIL技術を支える部材や装置メーカーの鼻息は東芝メモリ以上に荒く、2019年後半の量産を目指して大型の投資を始めた。2016年12月以降、NIL関連で量産前提の製造装置の納入発表が3件続いている(図1)。

図1 量産を目指した製造装置の導入相次ぐ
大日本印刷、キヤノン、東芝メモリが最近導入したナノインプリントリソグラフィー(NIL)向け製造装置と製造の流れを示した。NILのウエハー製造装置がNANDフラッシュメモリーを製造する四日市工場に納入されたのは初めて。(写真:テンプレートは大日本印刷、製造装置はキヤノン)
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