「最終的な歩留まりは100%に近い」。東北エプソン(本社山形県酒田市)代表取締役社長の内堀眞司氏は、自社で製造するプリントヘッドの品質に自信をみせる。

 プリントヘッドはインクジェットプリンターの基幹部品。同社はロボットを駆使した自動化と、画像処理を中心とする徹底したインライン検査で、自動化と品質の造り込みを実現している(図1)。冒頭の品質に対する自信も、工程ごとに行うきめ細かな検査で不良品をはじいているからこそだ。

図1 東北エプソン
セイコーエプソン製のビジネス向けプリンターの基幹部品である「PrecisionCoreプリントヘッド」を生産する。
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人による異物混入リスクを減らす

 同社がプリントヘッド組立工場で生産するのは、セイコーエプソン製プリンターに搭載する「PrecisionCoreプリントヘッド」。電圧を印加した際のピエゾ素子のμmレベルの変形によって、数~数十pLの微小なインク液滴を吐出するマイクロピエゾ方式のヘッドだ。同ヘッドは吐出するインクの量や位置の精度が高く、水系からUV系まで幅広いインクの種類に対応できるのが特徴である。

 ただし「構造が複雑で、製造の難易度が高い」(内堀氏)。だからこそ同ヘッドの生産ラインでは、検査工程も含めた徹底した自動化を進めている。そこには、労働人口が減少して人件費が高くなる中で国内生産の競争力を確保するのに加え、異物混入のリスクとなる人の介在を極力減らすという狙いがある。

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