本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です

 ドローンを実用化する上では、ドローンの墜落を防止するだけでなく、有人航空機との衝突やニアミスをいかに防ぐかも重要なテーマだ。日本では有人ヘリなどの航空機とドローンとのニアミスが、2015年12月の改正航空法施行以後、5件報告されている。航空大国の米国ではこの数はもっと多く、航空機のパイロットがドローンを確認したという報告が月に150件以上もある。

 ドローンと有人航空機との衝突を防ぐに当たり、今、航空関係者が最も気をもんでいるのが有人ヘリコプターとの衝突リスクである。ジェット旅客機など大型の固定翼機は一度、離陸してしまえば高度300m以上の上空を飛ぶため、そもそも150m未満の空域のみ飛行が許されているドローンとは衝突しにくい。しかし、急病人を搬送するドクターヘリや災害発生時などに出動する消防・防災ヘリなどは、ドローンと同じ高度150m未満の空域を頻繁に飛ぶ(図1)。このため、ドローンとのニアミスや衝突が最も懸念されるのである。

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