「自己意識」を持つロボットなどの研究で知られ、完全自動運転車の技術と未来を描いた書籍『ドライバーレス革命』の著者でもある米Columbia University, Professor of Engineering and Data ScienceのHod Lipson氏。東京大学 次世代知能科学研究センター主催のシンポジウム「AI and SOCIETY」の講演のために来日した同氏に、ドライバーレスカーがもたらす自動車産業へのインパクトと、AIやロボットの進化の方向性を聞いた。(聞き手=今井拓司)

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Hod Lipson氏

 完全自動運転のクルマは、例えば10年以内など、それほど遠くない将来に登場するだろう。完全自動運転は間違いなく主流になる。これは自動車産業にとってはいいニュースだ。非常に多くのクルマが作られ、非常に長い距離を走るようになるからだ。

 他のハイテク製品の市場が指数関数的に成長したのと異なり、これまで自動車産業の伸びは限られていた。この状況が変わる。自動運転の時代になると、自動車市場は指数的に膨らむだろう。どこの企業が勝つかは分からないが、多くの機会がもたらされるのは確かだ。

今以上にクルマが欲しくなる

 自動運転をめぐる業界の見方には誤解が多い。カーシェアリングが主流になって、人々は車を買わなくなるとの意見も、その1つだ。自動運転になれば、クルマの中で人々は色々なことをするようになる。映画を見たり、仕事をしたり、寝てみたり。そうしているうちに、人と共有するクルマではなく、自ずと自分のクルマが欲しくなる。クルマが自分の部屋になるわけだ。クルマに自分の私物を置いてみたりとか。

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