本記事は、照明学会発行の機関誌『照明学会誌』、第101巻、第7号、pp.284-288に掲載された「福島県白河市「史跡小峰城跡三重櫓・前御門」のライトアップ計画」の抜粋です。照明学会に関して詳しくはこちらから(照明学会のホームページへのリンク)。

 福島県白河市の国指定史跡小峰城跡の三重櫓・前御門の夜間ライトアップ照明のリニューアルを行った(図1)。 

図1 三重櫓南東方面中景(夜間)
白河市
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 三重櫓は、小峰城本丸の北東隅の高台に位置していることから、街の各地から眺望でき、白河市のシンボルとして市民に親しまれている。一般的に、櫓とは弓矢などを蓄えた倉(矢倉)の意味であり、非常時には攻撃の拠点や物見の役割を果たしたと考えられている。 

 現在の三重櫓は、江戸時代後期に作成された詳細な絵図(福島県指定重要文化財『白河城御櫓絵図』)や、発掘調査の成果を基に、木造で忠実に復元され、平成3(1991)年に完成した。3層3階の構造で、高さ14m、1階部分が約12m四方、2階が8m四方、3階が4m四方となっている。 

 三重櫓の南に隣接する前御門は、本丸の東側に設けられた門である。三重櫓と同様に、絵図と発掘調査の成果に基づいて平成6(1994)年に木造で忠実に復元された。櫓門の構造で、高さは10m である。

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