• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

お薦めトピック

慶応医学部ベンチャー大賞、第2回の優勝は果たして…(page 6)

決勝大会を開催、応募77チームの頂点を競う

2018/02/06 10:30
大下 淳一=日経デジタルヘルス

ウジ虫治療を改良し足切断を防ぐ

 続いて、東京慈恵会医科大学熱帯医学講座の西嶌暁生氏がリーダーを務めるチーム「プロジェクトM」が登壇。医療用ウジ虫から抽出した生理活性物質を使い、糖尿病や動脈硬化に伴う難治性足潰瘍による足の大切断を回避することを支援するビジネスプランを紹介した。

 世界では「30秒に1回、どこかで誰かの足が失われている」(西嶌氏)。日本には、60歳以上の足潰瘍患者が約700万人いるという。そして年間2万肢もの足が切断されている。

チーム「プロジェクトM」
クリックすると拡大した画像が開きます

 こうした足潰瘍に対して最近は、医療用マゴット(ウジ虫)を用いた治療「マゴットセラピー」がしばしば行われるようになった。医療用マゴットを患部に多数はわせて潰瘍を治療するもので、壊死組織の除去、肉芽増生作用、抗菌作用、廉価・低侵襲などのメリットがある。医療用マゴットはいわば「世界最小クラスの医療用外科デバイス」(西嶌氏)といえる。

 プロジェクトMはこうした、生物の力を生かしたバイオセラピーの未来をつくることを目指す。医師や昆虫系研究者、獣医系研究者などの力を結集し、東京慈恵会医科大学発の次世代バイオセラピーのプラットフォーム開発を進めている。

 その一環として、ヒトの壊死組織に対する嗜好性の強い新規医療用マゴット系統を開発。さらにそこから、生理活性物質(マゴットエキス)を抽出することに成功した。

 今後、このエキスを配合した潰瘍治療用クリームなどを開発し、安全性試験などを経て製品化する計画。現行のマゴットセラピーよりも高い効果を期待でき、しかも治療を受ける患者にとっての心理的負担などを軽減できる。これにより「1人でも多くの患者の足を救いたい」と西嶌氏は話す。プロジェクトMはほかにも、ヒルや豚鞭(ぶたべん)虫による治療技術の臨床応用を目指すという。

ピックアップPR

もっと見る

記事ランキング