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AIで創薬の大幅な生産性向上へ、エクサウィザーズ

多くの期間と費用を要するリード化合物の探索と最適化を支援

2018/06/13 08:00
小谷 卓也=日経デジタルヘルス

 エクサウィザーズは、創薬の大幅な生産性向上を目指したAI技術を開発した。化合物活性予測・可視化・化合物生成を網羅した技術である。製薬企業において多くの期間と費用を要しているリード化合物の探索と最適化を支援する。デジタルヘルス領域では、「AI×介護」「AI×人事」などに関する取り組みを進めてきた同社としては、初めての製薬分野向けソリューションとなる(関連記事)

左から、エクサウィザーズ 取締役フェローの古屋俊和氏、同社 AIエンジニアの桐谷太郎氏、同社 AIエンジニアの力丸健太郎氏
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 今回の技術は、京都大学大学院医学研究科奥野研究室、理化学研究所理化学研究所医科学イノベーションハブ推進プログラム医薬プロセス最適化プラットフォーム推進グループと共同で、ディープラーニングを用いた学習モデル「Graph Convolutional Network」(GCN)をベースとして開発した。GCNは、化合物に代表されるような「つながりと関係性」を学習し、情報抽出する技術である。

 具体的には次の3つの技術を開発した。すなわち、(1)化合物とたんぱく質の相互作用予測モデル、(2)化合物デザインを支援する化合物構造の可視化、(3)新しい化合物を提案する化合物生成モデル、である。

たんぱく質への活性を学習し予測

 (1)の化合物とたんぱく質の相互作用予測モデルでは、化合物の構造からたんぱく質への活性を学習し予測することが可能になるという。このため、創薬候補化合物のスクリーニングの効率化に寄与するとする。ベンチマークテストでは、既存の創薬のためのライブラリ「DeepChem」と同等の精度を記録したとする。

 (2)の化合物デザインを支援する化合物構造の可視化では、化合物中の活性発現に効果的な部分、効果的ではない部分を「見える化」できるという。従来のディープラーニング技術では、化合物のたんぱく質への活性予測理由を提示することが困難だった。

 (3)の新しい化合物を提案する化合物生成モデルでは、既存の化合物から創薬に適した化合物を、多様かつ大量に提案することが可能になるという。従来は、研究者が自身の経験に基づいて実施していた化合物デザインの提案プロセスを代替し、効率化できるとする。

今回の技術の一部のイメージ図(図:エクサウィザーズ)
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 製薬企業は現在、新薬開発コストの増大、新薬パイプラインの枯渇、薬価切り下げなどの問題に直面している。そのため、研究・開発プロセスの大幅な効率化が求められている。エクサウィザーズとしては今後、今回の技術をベースに製薬企業との協業による創薬支援サービスの機能拡充・強化、製薬企業のビジネスプロセス全体の生産性向上に寄与するサービス開発に取り組む考えだ。

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