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モーターなしで動く! 麻痺した足に装着する歩行補助機器

国立障害者リハビリテーションセンター研究所とUCHIDAが開発

2018/02/26 07:30
伊藤 瑳恵=日経デジタルヘルス

 「自分の足で、もう一度歩きたい」。脊髄損傷によって運動麻痺になり、車椅子生活を送る人のそんな願いを叶える製品が医工連携によって開発されている。

 国立障害者リハビリテーションセンター研究所とUCHIDA(埼玉県)が手掛ける脊髄損傷者用カーボン長下肢装具「C-FREX」である。下肢に装着して歩行を補助する機器で、2020年の製品化を目指している。埼玉県とさいたま市が共同で進める「医療イノベーション埼玉ネットワーク」の成果の一つである。

2018年2月23日に開催された記者発表会で披露された「C-FREX」
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 脊髄損傷患者は、体の機能を維持するために歩行リハビリテーションを行う必要がある。歩くことによって麻痺した筋肉の萎縮を防いだり、体を動かすことで生活習慣病のリスクを減らしたりするためだ。

 しかし、既存の装具は耐久性を高めるため重く、股関節を固定するので動作効率が悪いという課題があった。そこでC-FREXは、軽量化を図るために炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を使用した。CFRPは航空機や自動車にも使用される高強度な素材である。

 C-FREXは、足の裏に敷かれたCFRPプレートをばねのようにしならせることで利用者の歩行を補助する。モーターなどは搭載せずに、上肢体幹の機能を活用することで歩行を実現する。

「C-FREX」を使って歩行している様子
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 外部動力を必要としないことで簡便に使用することが可能となる。例えばロボットスーツを使用する場合は、医療処方と設定や補助を行う専門職の帯同が必要だが、動力を用いないC-FREXは医療者の帯同やモーターの操作なしに使用できる。

 C-FREXの速度や安定性は、既存の動力装具と同等であることが確認されている。試作機を使用した利用者からは、「地面を蹴る感触が得られる」「足の振り出しがスムーズ」という感想が寄せられたという。

 今後は、利用者が携帯しやすいよう、車いすと一体化できる機器の開発を進めていきたいとしている。

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