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「SIB」を活用、3市町連携のヘルスケアプロジェクト

川西市・見附市・白子町がタッグ

2018/02/02 09:30
伊藤 瑳恵=日経デジタルヘルス

 ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)を活用した、広域自治体連携のヘルスケアプロジェクトが2018年4月に始まる。舞台となるのは、人口16万人の兵庫県川西市と4万1000人の新潟県見附市、1万2000人の千葉県白子町である。地続きでない“飛び地”ではあるが、同じような志を持つ自治体が集った。

 今回のプロジェクトは、SIBを活用して健幸ポイントプログラムや生活習慣病予防プログラムなどを実施する。タニタヘルスリンクとつくばウェルネスリサーチが中心となってヘルスケア事業を推進し、筑波大学が事業を評価、常陽銀行が金融面のサポートをする。今後5年間で1万人以上に参加してもらい、1億8000万円の医療費抑制を目指す。

自治体による健康格差をなくす

SIBを活用したヘルスケアプロジェクトの概要
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 SIBは、民間事業者や市民にお金を出してもらい、自治体が民間のノウハウを活用しながら社会的課題を解決するための手法である。事業成果に応じて資金提供者には対価が支払われる。2017年度には、兵庫県神戸市と東京都八王子市がそれぞれSIBを活用したヘルスケア事業を開始している(関連記事12)。

 ただし一自治体単位でSIBを活用しようとすると、「事務経費などが高くなり、中小の自治体では導入が困難という課題があった」とスマートウエルネスコミュニティ(SWC)協議会 副会長 兼 筑波大学大学院 人間総合科学研究科 教授の久野譜也氏は話す。

 そこで今回、広域連携によってコストダウンを図ろうと考えた。参加自治体で最も人口が少ない千葉県 白子町で町長を務める林和雄氏は、「小さな町なので民間の力を借りられるのは嬉しい」と顔をほころばせた。

 3市町の取り組みからスタートするが、全国への展開も視野に入れる。常陽銀行 執行役員 地域協創部長の池田重人氏は、「一般的な地方都市でも広く活用できるようなスキームを作っていきたい」と意気込む。

 そこには、25年に渡って地域の健康問題に取り組んできた久野氏の思いが反映されている。100を超える自治体と関わり、「大都市に住んでいないと健康になれないという健康格差を生むことはあってはいけない」(同氏)と実感したからだ。財政力がある大きな自治体でなくとも、SIBを活用してさまざまな健康づくりを実施できるようにしたい考えだ。

日経デジタルヘルス Special

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