荒廃農地に太陽光発電所を

秋本真利・衆議院議員(再生可能エネルギー普及拡大議員連盟・事務局長代理)
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――「再エネ比率40%超」を目指す場合、太陽光発電の位置づけはどのように考えますか。「太陽光に偏った導入」を問題視する専門家もいます。

秋本 太陽光の認定量は80GWを超え、すでにべストミックスの想定値(64GW)を超えています。ただ、固定価格買取制度(FIT)改正による新認定制度に移行できずに失効する案件が20GW以上と見込まれます。ただ、「再エネ比率40%超」とした場合、今回、失効した分を、買取価格の低い新規案件で取り戻し、64GWを大きく超える導入量が必要です。

 スタートダッシュの早い太陽光は、買取価格の機敏な変更で導入量を調整していくことが重要です。1年ごとの価格変更では、遅すぎた面は否めません。今後は、価格変更の期間を短縮することも含め、より緻密な買取価格の運用が期待されます。

――ここにきて林地開発によるメガソーラー(大規模太陽光発電所)が地域社会から批判されるケースも出てきました。背景には、荒廃農地の転用が難しく、まとまった用地確保は山林しかない、という事情もあります。

秋本 そうした背景は理解できます。荒廃農地を再エネに活用することは、地域社会にとってたいへん意義のあることです。担い手がなく、一度、荒れてしまうと、他の農家が担うにしても生産力の高い農地に戻すことは容易ではありません。太陽光など再エネ事業は、こうした土地を生かせる有望な方法です。

 特に関東地方や都市近郊の農地などは、周辺にある系統の容量も比較的大きく、太陽光発電所の建設に向いた荒廃農地も多いとみています。

 そこで、農林水産省には、荒廃して営農の見込みのない農地を申請に応じて速やかに非農地認定するように要請しました。それを受け、農水省も非農地認定を促進する通知を出しています。

――しかし、「農地転用には地域の農業委員会の壁が厚い」との声をよく聞きます。

秋本 農水省の担当者からも、「国が非農地認定を促しても、現場サイドが保守的で、転用が進まない」との声を聞きます。日本の地域社会には、「農地は守るべきもの」という思いが根付いています。こうした「心の壁」が、農地転用を阻んでいる面も大きいのです。