今回のシリーズでは、エネテク(愛知県小牧市)が、太陽光発電所の点検やO&M(運用・保守)サービスを担う中で遭遇してきたトラブル事例を紹介している。同社は、2007年に設立された電気設備工事会社で、太陽光発電の施工も多く担当してきた。O&Mサービスでは、点検時に原因分析だけでなく、状況によっては、その場で不具合の原因を解消するといったワンストップの対応が特徴となっている(関連コラム)。

 第6回では、積雪によるトラブルを紹介する。2カ所の発電所の例で、いずれも北関東に立地している。それぞれ降雪量の多い地域に立地し、「積雪の重みで架台が曲がる」「太陽光パネルが割れる」などのトラブルが起きた。

 これらの太陽光発電所のある地域は、冬にはかなり雪が積もる。敷地内には、積雪の深さを計測できる目盛り付きの柱も立てられている。

 例えば、一つ目の太陽光発電所は、積雪期には、太陽光パネルに、はんぺんのように分厚く雪が積もる(図1)。発電所の出力は1MW弱となっている。

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図1●はんぺんのように分厚く雪が積もる
北関東にある太陽光発電所(出所:エネテク)

 一般的に、こうした積雪地域の場合、一定の積雪があった時でも、太陽光パネルに積もった雪の重みによって、架台や基礎が曲がったり、倒壊したりしないように設計する。

 ところが、これらの発電所では、太陽光パネルに積もった雪による荷重を分散させ、十分に補強する構造になっていなかった。逆に、積雪による荷重を受けるには不向きな角度で、荷重によって地面方向に曲がりやすいように、補強する柱が組まれていた。

 例えば、太陽光パネルに、はんぺんのように分厚く雪が積もる発電所では、エネテクがこの発電所から依頼を受け、現地に向かってみると、太陽光パネルの積雪荷重を架台が吸収しきれず、曲がっていた(図2)。

図2●倒壊はしなかったものの、架台が曲がった
北関東にある太陽光発電所(出所:エネテク)
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 アレイ(太陽光パネルを架台に固定する単位)の前方に向けて、パネルごと架台が曲がり、地面に向けて沈み込んでいるような状態の場所もあった。割れている太陽光パネルもあった。

 架台の設計ミスが原因と疑われるという。