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エネルギー・ITベンチャーによる「不良ゼロ」目指すメガソーラー(page 2)

ストリング監視による緻密なO&Mで融資条件が改善

2015/12/15 00:00
加藤 伸一=日経BPクリーンテック研究所
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牧場跡地に建設、冬季農業の実証時に送電線を敷設

 固定価格買取制度(FIT)の施行が決まり、エプセムは早期に太陽光発電への参入を決めた。那須野会長の火力発電所での長年の経験から、自社で開発・運営できると考えたという。2012年9月に、経済産業省に束稲のメガソーラーの設備認定を申請した。

 土地の目星はあった。那須野家が牧場を営んできた場所で、約30年前に閉鎖していた。この牧場跡地には、連系できる送電線が整備されている利点もあった。2007年に、冬季の効率的な農業技術を検証した際、東北電力が敷設していた。

 エプセムでは、太陽光発電に取り組むに当たり、当初から「太陽光パネルの不具合をいかに早く見つけ、正常な状態で発電し続けるか」をテーマとしてきた。発電設備の状況を正確に把握し、発電設備を常に良好な状態に保つことで、ロスの少ない運用を目指した。

 那須野会長が経験してきた火力発電では、こうした運用は当たり前とも言える。発電所のロスにつながる現象は、例えば、蒸気の漏れ一つでも迅速に見つけて直し、その時点での最高効率を維持できるように運用する。

 一方、太陽光発電には、未知の部分が多く残っている。施工や20年間の売電期間中に、どのような損傷や劣化、不具合が生じるのか、まだ十分に経験が蓄積されていない。「不良のないメガソーラー」の姿を模索している最中にある。

 中でも、太陽光パネルの不具合や劣化の把握がカギを握る。出力1MWで約4000枚、2MWで約9000枚に達するなか、出力異常や不具合の兆候を、どのようにして把握するかである。

 発電状況の把握は、ストリング(パネルを直列接続した単位)ごとに監視することにした。接続箱にあるストリングの入力端子に電流センサーを装着したり、関連機器を外付けするといった方法で、発電量を計測する。

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