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探訪

カラス撃退策に「新兵器」を導入した日向のメガソーラー(page 6)

大林組が採石地跡に開発、2タイプの置き基礎を使い分け

2017/07/25 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテック研究所
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カラス対策にテグスとLEDフラッシュライト

 日向のメガソーラーの施工時には、カラスがフェンスにとまることが多かった。中には、石をくわえて飛び、太陽光パネルの上に落とすことがあり、パネルのカバーガラスが割れる被害が相次いだ。

 そこで、二つのカラス対策を加えた。一つは、外周を囲むフェンスの上に、テグス(釣り糸)を張った(図10)。フェンスの上に、わずかに隙間を空けて張った。

図10●フェンス上に張ったテグス
カラスが止まったときに、足に絡まることを嫌がる(出所:日経BP)
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 カラスがフェンスの上にとまるときに、足にテグスが絡まることを嫌がる効果を狙った。現在では、テグスを張ったフェンスの上には、カラスがとまることは、見られなくなったという。

 もう一つは、アレイの上に向けて、カラスが嫌いな波長帯の光を発する機器を取り付けた(図11)。

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図11●アレイ上に向けてカラスが嫌いな波長帯の光を発する
2種類を設置(出所:日経BP)
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 アレイの高部に、この光を発するLEDライトを設置している。この機器は、太陽光パネルを備えており、専用の電源は要らない。

 日中、定期的にさまざまなパターンで、カラスが嫌がる波長帯の光をアレイの上空に向けて発する。導入したのは、東神電気(大阪市淀川区)製のカラス撃退機器「ビービーフラッシュ」で、2種類を10カ所に設置した。

 また、大林組では、全国28カ所で太陽光発電所を稼働している経験を生かす一環として、それぞれの発電所を担当する電気主任技術者などを集めた会議を定期的に開催し、運営の状況のほか、トラブル事例や対処法を、すべての発電所で共有している。

 こうしたカラス対策や、雑草対策などが多く取り上げられているという。また、不具合が生じた場合には、すぐにそれぞれの発電所に通知される。同じ不具合が別の発電所で起きた場合に、迅速かつ適切に対処することで、安全に対処するとともに、発電量の損失も最小限に抑えられるようにしているという。

 同じ遠隔監視システムをすべての太陽光発電所で導入していることも、情報共有などに寄与しているという。建設関連のIT(情報技術)システムを手がけているグループ会社、オーク情報システム(東京都墨田区)のシステムを採用している。

●発電所の概要
発電所名日向日知屋太陽光発電所
所在地宮崎県日向市・東臼杵郡門川町
敷地面積30.920ha
発電事業者 OCE日向メガソーラー(宮崎県日向市:大林組による特定目的会社)
太陽光パネル出力 24.526MW
パワーコンディショナー(PCS)出力 18MW
EPC(設計・調達・施工)
サービス
大林組
太陽光パネル 台湾モテック製(出力255W/枚、9万6180枚)
PCS 東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製
売電価格 36円/kWh(税抜き)
売電先 九州電力
稼働開始 2017年5月2日
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