• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP
探訪

235MWの巨大メガソーラーが完成、試運転を開始(page 3)

500haの塩田跡地を再開発、90万枚を敷き詰める

2018/06/05 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテック研究所
印刷用ページ

インリーにTMEIC、トリナにGE

 プロジェクトの事業体は、特別目的会社(SPC)「瀬戸内 Kirei 未来創り合同会社」で、同SPCには、米GEエナジー・フィナンシャルサービス、東洋エンジニアリング、くにうみアセットマネジメント、中電工が出資した。総事業費1100億円のうち約900億円を融資でまかなった。三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行の3行を幹事銀行とした28金融機関が参加したプロジェクトファイナンスを組成した(図5)。

図5●牛窓オリーブ園から見た「瀬戸内Kirei太陽光発電所」
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます

 EPC(設計・調達・施工)サービスは、東洋エンジニアリングと清水建設が担当し、太陽光パネルは、中国トリナ・ソーラー製と中国インリー・グリーンエナジー製。パワーコンディショナー(PCS)は、東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製(630kW機・146台)と米ゼネラル・エレクトリック(GE)製(1000kW機・94台)を設置した(図6)。

図6●インリー製パネルとTMEIC製のPCS
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます

 約265haの広大な建設サイトには、約90万枚ものパネルが整然と並ぶ。インリー製パネルにはTMEIC製PCS、トリナ製パネルにはGE製PCSという組み合わせで直流回路を組んだ。2種類のパネルとPCSを採用したのは、規模の大きさを考慮し、1社の製品に絞ることのリスクを回避したという。

 パネルが出力した直流は、PCSで交流に変換後、約100カ所のサブ変電所に集電して22kVに昇圧し、サイト北側の電気管理棟の横に設置された主変圧器に集められる。ここで110kVに昇圧後、約16kmにおよぶ自営線による地下ケーブルを通じて中国電力の西大寺変電所に送られる(図7)。

図7●主変電設備から地下ケーブルで送電
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます

 サイト内を一巡すると、2タイプの基礎工法で施工されているのが分かる。コンクリートの置き基礎とコンクリートパイルの杭基礎だ。盛り土になっている産廃処分場跡地は掘削できないため、置き基礎にし、それ以外のエリアは杭基礎を基本にした。

 杭基礎の施工では、メガソーラーで一般的な鋼製杭ではなく、「ハレーサルト」製のコンクリートパイルを採用した。ハレーサルトとは、セメントの一部に高炉スラグの微粉末などを使用し、耐塩害性、耐凍害性、耐硫酸性を向上させた長寿命コンクリートだ。

 事業用地の土壌を分析したところ、高い塩分濃度に加え、嫌気性の硫酸塩還元バクテリアを多く含むことが分かった。こうしたバクテリアの代謝生成物によって、鋼材や一般的なコンクリートは腐食のリスクが高くなる。ハレーサルトはこうした環境下でも、耐腐食性が高く、下水の設備などに多く使われてきた(図8)。

図8●「ハレーサルト」製のコンクリートパイルによる杭基礎
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます
  • 記事ランキング