ヌートリア対策に金網

 巨大メガソーラーでは、広大な敷地に、いかに速くかつ正確に基礎を設置していくかが、工期を達成するポイントになる。こうした施工技術では、青森県六ケ所村で148MWのメガソーラー建設で実績のある清水建設などのノウハウが生かされた(関連記事)。

 基礎の位置を決めるのに、GPS(全地球測位網)と独自の治具を使った。GPS距離測定器を使って、治具を置く位置を正確に決めると、複数の杭の位置が同時に決まるという方式だ。瀬戸内市のサイトでは、置き基礎の場合は3つ、杭基礎では前後6本で、1つのアレイを構成する。そこで、GPSで治具2カ所の設置座標を合わせて位置を決めることで、1アレイ分の杭6本を打ち込む位置を同時に確定させた。

 サブ変電所の設備設置では、外来種の「ヌートリア」への対策に気を配ったという。ヌートリアは、大型のげっ歯類(ネズミ)で毛皮目当てに日本に持ち込まれ、近畿や中四国に多く繁殖しているといわれる。噛む力が強く、稲や畑を荒らすだけでなく、電気設備などに侵入してケーブルを食いちぎるなどの被害が報告されている。

 そこで、サブ変電所のPCSやリングメインユニットの下部など、ケーブルが保護管からむき出しになる箇所にヌートリアが入り込まないように、出入り口になりそうな開口部すべてに金網を取り付けたという(図9)。

図9●ヌートリアの侵入を金網で防ぐ
(出所:日経BP)
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 こうしたサイト内の設備工事のほか、連系変電所から中国電力・西大寺変電所までの約16kmもの自営線の敷設工事も大掛かりなものとなった。公道下への地下ケーブルの埋設工事には、事前に自治区の了解を得る必要がある。自営線のルートは48自治区にまたがったため、各区の会長や工事関連の役員など約100人と交渉し、承諾を得ていったという。

 河川を超える箇所では、当初、架空線にすることで進めたが、地域関係者からの要望で、推進工法によって川の下にケーブルを通し、景観に配慮したという(図10)。

図10●16kmの自営線を通じて西大寺変電所で系統連系
(出所:日経BP)
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