「かつての入り江がよみがえった!?」

 岡山県の南東部に位置する瀬戸内市は、2004年11月に邑久町、牛窓町、長船町の3町が合併して発足した。同市にある「牛窓オリーブ園」では、瀬戸内海を望む小高い丘の山頂周辺、約10haに約2000本のオリーブが栽培されている。

 牛窓周辺は豊かな自然と瀬戸内海の多島美を堪能できることから「日本のエーゲ海」とも呼ばれる。オリーブ園の展望台に上がると、海側には、眼前の前島とその背後に小豆島を望める(図1)。その背後の陸側には、稼働済みサイトで日本最大のメガソーラー(大規模太陽光発電所)を見渡せる。出力235MWを誇る「瀬戸内Kirei太陽光発電所」だ。

図1●牛窓オリーブ園の展望台から眺めた瀬戸内海
(出所:日経BP)
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 「かつての入り江が戻ったようだ」――。土地の古老は、かつての錦海湾が、よみがえったかのような印象を持つ人も多いという。

 実は、メガソーラーの事業用地は、1950年代後半に錦海湾を干拓して生まれた。そのほぼ平坦な土地に約92万枚の太陽光パネルを敷き詰めた。展望台から見ると、多結晶シリコン型の青いパネル群が面につながり、海のように見える(図2)。

図2●牛窓オリーブ園の展望台から見た「瀬戸内Kirei太陽光発電所」
(出所:日経BP)
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 「瀬戸内Kirei太陽光発電所」は、今年2月28日に連系変電所と中国電力の設備を接続する「受電」作業が完了した。2014年11月の着工後、約3年半で発電設備の建設を終えたことになる。

 今後、約半年間にわたって試運転を重ね、今秋に商業運転を開始する予定という。事前に決めていたスケジュールでは、「2018年後半に試運転、2019年の運転開始」と公表しており、当初の予定よりも前倒しで商用運転に入る見込みになってきた(関連記事)。