営農見込みのない26haを活用

 「波倉メガソーラー発電所」は、福島第2原発に近い波倉地区の農地など、4サイト合計で25.7haを地権者44人から賃借し、約5万1000枚の太陽光パネルを設置した。津波や放射性物質汚染を機に、除染によっても営農見込みのない農地を転用した。

 事業主体はSPC(特定目的会社)の楢葉新電力合同会社(楢葉町)。EPC(設計・調達・施工)サービスは東芝が担当し、東芝製太陽光パネル(270W/枚)と東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製のパワーコンディショナー(PCS)を採用した(図3)(図4)。太陽光パネルの設置容量は13.792MW、特別高圧送電線への連系出力は11.5MWとなる。稼働後のアセットマネジメントは、A.P.アセットマネジメント(東京都港区)が担当する。

図3●「波倉メガソーラー発電所」の谷沿いサイト。パネルは東芝製
(出所:日経BP)
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図4●パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製
(出所:日経BP)
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 発電した電力は、福島第2原発の送電線を活用して東京電力グループに全量を売電する。買取価格は32円/kWh。総事業費は約50億円で、国と福島県の補助金を活用した。東邦銀行を主幹事とするプロジェクトファイナンスを組成し、あぶくま信用金庫と相双五城信用組合も参加した。

 東邦銀行によると、今回のプロジェクトは「被災地域の復興に寄与する事業」であることから、福島県内の金融機関のみでシンジケート団を組成したという(図5)。

図5●「波倉メガソーラー発電所」の事業運営体制
(出所:楢葉新電力合同会社)
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