約100基の風車が村内に林立

 青森県六ヶ所村で2017年10月25日、「エネルギーツーリズム」事業の初めてのモニターツアーが開催された。青森市民ら10数人が参加し、ウィンドファーム(大規模風力発電所)やメガソーラー(大規模太陽光発電所)のほか、国家石油備蓄基地、日本原燃の核燃料サイクル施設PRセンターなどを観光バスで見学して回った。

 六ヶ所村観光協会が主催し、同村商工観光課、同村で大規模産業団地「むつ小川原開発」を分譲する新むつ小川原(東京都千代田区)などが連携して企画した。

 「六ヶ所村には100基近い風車や51万枚の太陽光パネルを並べた国内最大のメガソーラー、日本の石油消費量の1週間分を賄える石油備蓄基地など、国内有数の規模を誇るエネルギー関連施設がある。これらを資源にして産業観光を打ち出していたい」。同村観光協会の及川次夫会長は、参加者を前にこう意気込みを語った(図1)。

図1●青森県六ヶ所村には複数のウィンドファームと国内最大のメガソーラーが立地
(出所:日経BP)
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 六ヶ所村には、核燃料の再処理工場や高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターなど原子力関連施設が林立し、それに起因する国からの交付金などで村の財政は潤っている。しかし、農業や酪農、漁業など一次産業にも等しく経済メリットがあるわけではない。加えて、再処理工場の完成が大幅に遅れているなど、将来展望が見通しにくくなっている。

 また、ウィンドファームやメガソーラーが集積しているといっても、事業主体の多くは村外の企業のため、村にとっての経済メリットは、固定資産税などに限られる。それも減価償却の終わる十数年後には、固定資産税は激減してしまう。

 そこで、北海道新幹線の開通を機に、大規模な再生可能エネルギーなどを目玉にした「エネルギーツーリズム」を企画して観光客を呼び込みつつ、地域の特産も売り込んで、一次産業も含めて地域を活性化させたいとの狙いがある。